フリースクール概要 東京周辺の主なフリースクール

文部科学省から発表された「平成22年度学校基本調査速報」で長期欠席者数は、全国の小学校児童数699万3千人に対して5万2千人、中学校生徒数355万8千人に対して12万8千人であることが判明しました。そのうち、不登校を理由に欠席する人数は小学生 2万2千人、中学生で10万人にものぼります。

 

フリースクールは学校外における生徒の「学びの場」であり、学校へ行けない子供達にとっての安心で安全に過ごすことのできる「居場所」となるべきところです。そこでは、友達づくりや体験活動などを生徒達が中心となって様々なイベントを行っています。
文科省は、1992年にフリースクールなどの民間施設に通う子供を「学校の出席日数にカウントしてよい」という通達を出した他、 小・中学生にはフリースクールに通う子供への通学定期券適用を1993年に認めています。
フリースクールの出席は一定の条件の下、校長裁量で指導要録上の出席扱いとしている場合が多い様です。原籍(原に籍を置いている学校)の学校との連携、協力のもと、各学校の要望によって、学期ごとに報告書を作成・提出することを行っているところや、文科省からの助成金や委託事業という形で引き受けているフリースクールもあります。

 「学習障害LD」・「注意欠陥多動障害ADHD」・「アスペルガー症候群」「自閉症」などの初達障害が原因で不登校となっているケースも少なくありません。実は、こういった子供たちの中には、感性の鋭い子供が多く存在しています。過去にも多くの芸術家や、科学者が誕生しているのです。このような子供たちを受け入れてくれるフリースクールも数多く存在しており、その個性を伸ばす役割を果たしています。フリースクールという選択をするとき、保護者が一番心配なのはやはり進路でしょう。フリースクールの進路指導では、高校や大学進学のサポートを行っているところが数多く存在します。学校へ行かなくなったからといって、高校や大学進学をあきらめなければいけないということはありません。
学習支援をメインにするフリースクールの典型としてサポート校があります。サポート校が掲げる第一の目標は3年間での確実な高校卒業資格の取得です。サポート校自体は「法律で定められた学校」ではないため卒業証書を与えることはできないので、通信制高校に同時に入学し、その卒業証書を取得します。最近では、通信制高校やサポート校の中等部を設置して中学生年齢から対応し、無理なく高校進学までつなげられるようにフォローしているところや、実際に中学校を設けているところもあります。
また、就職の積極的な斡旋は行っていませんが「仕事体験プログラム」を設置しているフリースクールも存在し、実習とアルバイトから正社員になった人もいます。また、自由な時間の中で、自己の感性に沿った生き方を培いつつ、バンドや絵、カメラなどの趣味にエネルギーを注ぎ、それらの特技でその後収入につなげるというケースもあります。また、様々な職業の人たちの話を聞く機会が多いのもフリースクールの特徴です。そういった体験で、進路を考えるきっかけづくりになっています。

運営する団体の形として、●NPO法人、●不登校の子を持つ親の会や青少年支援団体などの任意団体、●既成の学校教育ではない独自の教育の場をめざした個人や小規模グループ、●株式会社、●学習塾や病院のデイケア●適応指導教室 などが挙げられます。
現在のところ次のようなタイプがありますが、運営形態も様々ですが、将来的にはもっと違ったタイプのものも生まれてくると期待されています。
●通学型
学校に行けない子供たちの居場所となる通学(通所)型のフリースクールです。

●自宅訪問型
ひきこもりが強く、フリースクールへの通学が困難な場合は、スタッフが自宅に訪問する形式をとっているスクールもあります。スタッフと交流をもつうちに、徐々に外に出られるようになることを目標としています。

●寮などでの共同生活型
寮などで寝食を共にすることで、学習面だけでなく生活習慣も含めたサポートをスクールが行ってくれます。

●サポート校など開設した中等部 
サポート校が中学生を対象にしている中等部があります。中学1年生から受け入れているところや、高校進学を前にした中学3年生から受け入れているところなど、様々です。

●専門家が支援
発達障害のある子供を支援するフリースクールもあり、ここでは専門知識をもつスタッフがカウンセリングをして、個人の特性を理解したうえでのサポート体制が整っています。

●医療機関と連携
心身の病気やハンディのために不登校になった子供を受け入れているスクールでは、医療機関とも連携しています。教育の場であるスクールが治療の場ともなるため安心して通うことができます。

フリースクールの多くは、6歳前後から20歳前後の不登校の子供や不登校の経験のある若者を対象としています。不登校の経験がなくても、フリースクールでの学習や活動を希望する人ならどんな人でも受け入れてくれます。また、ほとんどのフリースクールが年齢によるクラス分けはしておらず、異年齢集団での活動をしています。教科学習のほかに、音楽、ダンス、パソコン、手話、外国語、料理、スポーツなどの多様な活動を行っています。これらのプログラムは自由選択参加で、初、中、高等部と基本的に分かれていても、可能なものはそれらの枠を取り払って参加することで、さまざまな年齢の人との交流がはかれるようにしています。
教科学習は、習熟度別に異年齢の数人でのグループでの学習、もしくは個人学習で行っています。 同年齢だからといって、同一の学習内容で進めることがその子に合っているとは限りません。学習に不安や負い目を持ち、学習から遠ざかっている、あるいは学びたいが一歩が踏み出せないという不安な心理を考慮したサポートをしています。
多くのフリースクールでは、継続的な講座とは別に、ものづくりや社会見学、ハイキングや料理など実体験を通して学ぶ、フリースクールならではの学習時間を確保しています。

フリースクールでの学びや活動を充実させるために、地域や社会との連携はとても重要なことです。
財政的にも教育環境的にも恵まれていない分、多くのフリースクールがその内容を社会にオープンにしていくことで、充実を図っています。 例えば、環境問題を学ぶために環境系NPO法人とのつながりを活用したり、海外のことを学ぶために国際協力のNGO(非政府組織)に協力を依頼したりすることもあります。また、地域の行事や祭りなどへの参加を通して、体験活動を充実させたりする中で、近隣の方々にフリースクールや不登校への理解を深めてもらったりしています。
また、スタッフ確保のために大学と連携したり、社会体験や職業体験のために地域や企業に協力をお願いしたりする場合もあります。同時に理解や協力を求めて寄付やチャリティーイベントなどを開催することで、社会にオープンに働きかけたりしているところもあります。その結果、多様な人材が出入りし、それが教育資源ともなっているのです。このように地域や社会といった外部と接触することで、今まで狭い世界にいた子供が外に目を向けられるようになるだけではなく、子供たち自らが社会に出たときに、この体験が必ず生きてくることになるのです。

 




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